横筋の凹みがクッキリ残っています。
中古車店で鈑金跡か?と言うことで相談がありました。
良く見ると、どうやら他店でデントリペアをした様ですが、凹みの廻りを縮めただけで、一番ダメージのあった深いところを出せずに、そのまま仕上げた様です。
手直しの場合は、突き跡が戻せないほどいじり回されている事も多々あるので、余り受けたくはなかったのですが、「今より良くなるのなら」と言うことでお受けしました。
思った通り、内装を外して確認すると、リペア跡の傷が残っています。
取り敢えず凹みの深い部分を戻すために、
修復された部分を拡げて、筋状になったところを戻せる様にします。
多分元の凹みは、こんな状態だったと思います。
(この作業の分だけ通常のリペアよりも一手間が掛かります)
ここまでしてから、通常のリペア作業に入って、出来る限り分からない様に修復していきました。
微妙なところが残っていますが、最初の状態と比べるとほとんど分からなくなったと思います。
お店の方からも、十分と言って頂けました。
デントリペアは作業者の熟練度によって、仕上がりが全く違ってきます。
デントリペアはあくまで修理方法の名前であって、作業するものによって、全く別の仕上がりになる修復技術です。最近はネットでデントリペアの道具も簡単に手に入りますので当店に来られるお客様の中にも、「修理をしてみたんだけど」という方がおられます。
単純な手順ですが道具があれば出来るものでもなく、あくまでも経験と実績により確立しているものですので、ご自身でされる場合はご注意下さい。
手直し作業も、前回の作業状態でよくなる物、どうしょうもない物があります。
今回はラッキーな例でもあります。
もちろんご自身で修理できれば一番いいのですが、
「無理かも!」
と思った場合はやり過ぎる前に、ご相談頂けると有り難いです。